朝起きて、なんとなくテレビをつける。
通勤中に、スマホでニュースサイトをチェックする。
寝る前に、また気になってニュースアプリを開く。
私たちは、当たり前のように毎日ニュースを浴びて生きています。
でも、そのニュースがあなたの心と世界を、
静かに歪めているとしたら、どう思うでしょうか?
今日は、そんなニュースとの賢い付き合い方について、2つの大事な視点をお届けします。
ニュースが悪いことばかりなのには、ちゃんと理由がある
最近のニュースを、すこし思い出してみてください。
殺人事件、災害、事故、政治のスキャンダル、誰かの不祥事――。
悪いニュースばかりではありませんでしたか?
でも、世界中では毎日、素晴らしいこともたくさん起きているはずですよね。
それなのに、ポジティブなニュースはそこまで報道されない。
なぜ、そんな偏りが生まれるのでしょうか。
答えは、ニュースを報道する側の論理にあります。
じつは、人間の脳はネガティブな情報に
強く反応するようにできているからなんです。
恐怖や怒りは、人の注意を強く引きつけます。
注意が集まれば、視聴率が上がる。
視聴率が上がれば、広告収入が増える。
つまり、あなたが不安を感じた分だけ、誰かの儲けになっているんです。
あなたの不安は、文字通りお金に換えられているということ。
この仕組みを知らないまま、毎日悪いニュースを浴び続けるとどうなるか。
あなたの脳が「世界は危険な場所だ」と、自然と思い込むようになります。
実際には犯罪の件数は減り続けているのに、不安を感じる人は増え続けている。
それは、メディアが作り出した幻想なんです。
報道されないニュースにもちゃんと意味がある
もうひとつ大事な話をします。
大きなニュースが連日ずっと流れているときは、
じつはもうひとつ気をつけるべきことがあるんです。
それは、そのニュースの裏で、何が報道されていないかということ。
テレビの放送枠も、ニュースサイトのトップ画面も、
容量は限られています。
ひとつの大きなニュースが画面を埋めれば、その分、
他のニュースはどこかへ消えていきます。
たとえば―― 芸能人のスキャンダルが一週間トップを占めている間に、
私たちの生活に関わる大事な法案がこっそり国会を通っていることがあります。
大きな事件が連日報道されている裏で、
国民に影響する政策がひっそりと決まっていることもあります。
これは、ただの偶然でしょうか?
報道されることに意図があるのと同じように、
報道されないことにも意図があるんです。
ニュースを見るときに大事なのは、「何が報じられているか」と同時に、
「何が報じられていないか」を考えること。
メディアリテラシーとは、ただ単に「情報を読み取る力」だけでなく、
「情報の空白を読み取る力」も含んでいます。
2つの話は、じつは同じ仕組みから来ている
2つの話は、じつは同じひとつの仕組みから生まれています。
それは、メディアには意図があるということ。
悪いニュースを流すのも、特定のニュースだけを大きく取り上げるのも、
ぜんぶ誰かの都合で決まっているんです。
私たちは子どものころから、「ニュースは真実を伝えてくれるもの」と信じてきました。
でも実際は、流す側の意図でいくらでも形が変わる、編集された情報にすぎません。
これを知らないで毎日ニュースを浴び続けると、
知らないうちに他人が設計した世界の中で生きることになります。
「世の中は怖い」と思わされ、「大事な話題」と思っていることが誰かに決められている。
それはもはや、仮想現実で生きているのと同じようなものでしょう。
ニュースを減らして、窓の外を眺めてみる
今日からできる、いちばん簡単なことをお伝えします。
ニュースを見る時間を、少しだけ減らしてみてください。
朝の1時間、通勤中、寝る前。それらの時間のうち、ほんの少しでかまいません。
そして、窓の外に目を向けてみてください。
見慣れた街並み、空の色、近所を歩いている人の表情。
どうでしょうか。 報道されているほど、世界は危険な場所には見えないはずです。
世界は、ニュースが切り取って見せている一部よりも、
ずっと穏やかで、ずっと広いところです。
その本当の姿を、あなた自身の目で今一度確かめてみてください。
些細なことですが、それだけで気持ちが軽くなるので、不思議なものです。